建築活動家 › 2020年07月04日

2020年07月04日

足元のおしゃれ 柱勝ちのはなし

土台と柱のお話です。

基礎やコンクリートの概念がない昔には
柱を土の深くに埋めていました。掘っ立て柱といいます。
その後、石場建ての建物が出てきます。
石場建てとは、基礎がなく石(礎石)の上に柱を立てているもので
寺社や茶室、古民家などがこの構法で建てられてきました。





略図1を見てください。
現代の木造在来工法は、土台の上に基礎をのせています。
土台を敷く段階で、水平をきちっと出すので
その上に建つ、柱や梁の垂直・水平を容易に出すことができます。

略図2を見てください。
島本の家 の四隅の柱は 柱勝ちにしています。
四隅の柱を露出していることからこの考えは始まります。
また大工の松本さんが、このやり方を今まで多く経験されている
実績も大きかったと思います。
柱を露出することで、外壁の収まりがすっきりしましたし
デザイン性も力強くどっしりした、建物になりました。



露出した柱の足元に注目です。
基礎の上に通気用のネコを置き土台を敷きます。
そして、外壁のための水切りを留めるのですが
水切りの厚みに合わせて、黒の御影石を柱の下に敷きました。
カッコイイですよね。
写真は、水切りに白い養生シールが貼っている施工時のものですが
外壁と同じ黒い金属なので、すごくきれいになりました。

ちょっとした、気配りの積み重ねで、とても締まりのある
きれいなデザインになりました。

柱勝ちの施工風景を写真に撮りました。
柱と土台の接手部分の加工も必見!






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